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 吾輩は根暗である。職歴はまだ無い。端の多い生涯を送って来ました。――みんなが当たり前に持っている見えないモノが生まれつき持っていない「私」。たった一つだけ足りない、それだけで日常は異常を孕み始める。常識というような空漠たる概念を、どう学べばいいか知らないし分からない。けれど常識はそれを決して許さない。これはつまらない絶望と希望で構成された日々の中で「私」を考え、そして失敗するまでの軌跡譚……という執拗な説明文から筆者(LD:学習障害)の悪癖が分かる共感度0%な長文ブログです。

タグ:2019年

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  作者:ルイス・キャロル
ジャンル:児童文学
 開催年:2019年
  会場:そごう美術館(そごう横浜6階)
  主催:そごう美術館、東映
観覧時間:120分
  評価:★★★★★
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【あらまし】

 イギリスの作家ルイス・キャロルの世界的名作『不思議の国のアリス』。誕生から約150年、170もの言語に翻訳、発行部数1億部を超える児童文学の傑作はいかにして誕生したのか。その秘密を貴重な書籍(初版本)と彼のスケッチから紐解く……。

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【感想的な雑文】

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 幼少の頃から慣れ親しんだそごう横浜前の大時計を左横目に、地下1階の賑やかなデパ地下に繋がるメイン出入り口から徒歩1分にある中央エスカレーター。そこから6階まで上がって直ぐに現れるのが《そごう美術館》。

 その美術館で現在開催されているのが『不思議の国のアリス展』である。

『不思議の国のアリス』は昔から親しみがあり世界観も好きなのだが、実は正式には読んだことはない。それでもあらすじを知っているのは、目から耳からの噂だけで話せる程度の情報に足りるほど国民的に有名である証拠だと(読んでない身分のくせに)私は思う。

 今回は歴史的に貴重な資料を元にアリスを3章に分けて読み説いていくのだが、まずは入ってすぐに曲がらないといけない入り口で顔がその先を向いた瞬間から《第1章:始まりの話-アリスの誕生》が始まる。

 物語が生まれたキッカケは意外にも単純で、1856年、オックスフォード大学で数学教諭していたチャールズ・ラトウィッジ・ドジソンは交流のあった新学寮長の娘リデル三姉妹を楽しませるために即時的に話したおとぎ話に興奮した次女アリスが「また聴きたいから本にして!」とせがまれ、ルイス・キャロルというペンネームでまとめたのが最初だった。

 ルイスは豊かな想像力と好奇心をノートに描いたスケッチとともにアイディアを膨らませ、そのアイディアから当時人気の漫画雑誌『パンチ』で人気を誇った絵師ジョン・テニエルの作画によってルイスとアリスの見た世界が私たち読者にも可視化された。

 美術館の壁に飾られているのは挿画の下書きに使われたジョンのデッサンイラストが数十点。鉛筆で簡単に描いただけなのに、その構図は私たちが知っているアリスのイラストそのもので、数あるアリス作品の中でもおそらく世間的に認知されているディズニー版はかなり原作に忠実に製作されたのだと気づかさる(ちなみにディズニー版の原画も別室に展示されている)。

 アリスの愛読者の中でも原画や初版本を実際に読めた人は何人いるか。それだけでも足を運ぶ価値があった。

 誕生の国を抜けると、新たな森に迷う。

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《第2章:アリスの物語-不思議の国への招待》では、世界中で翻訳された『不思議の国のアリス』の挿絵を描いてきた後生のイラストレーターたちの原画を中心に物語の時系列に基づいて展示。もしかしたら貴方が読んだアリスの原画があるかもしれない。このときほど本を読まなかったことを後悔した瞬間も珍しかった。また第2章はこの展覧会で唯一の撮影可能エリア。だけど撮影条件はSNSにアップ用ではなく個人の思い出のために。当時読んだときのワクワクした思い出のために撮影をする。なので、あえて写真はあげない。

 手に持ったスマホとデジカメは一旦カバンに納めて、美しい森を通り過ぎた先の広い丘は《第3章:アートの国-世界が愛する永遠のアリス》。こちらでは各国を代表する国内外の芸術家たちが自己流のアプローチで見せる『アリス』が展示されている。山本容子、清川あさみ、エリック・カール(『はらぺこあおむし』の作者)などの見やすく可愛らしい作品から前衛過ぎて反応に困る作品まで…(特にサルヴァドール・ダリとか草間彌生とかヤン・シュヴァンクマイエルとか)。

 また(私は参加しなかったが)大人気体験型イベント『リアル脱出ゲーム』とのコラボ企画もあり、展覧会に次々現れる謎を解き進めるのも楽しい(参加してみたけど閉館ギリギリだったから…)。ただ問題を解きつつ展覧も一緒に楽しむとしたら最低でも3時間ほど余裕見た方がいいかもしれない。あくまで私の悪い頭基準だが…。

 さて、ここまで嬉しい!楽しい!魅力的!と書いたアリス展だったが、ここでひとつ悲報が。実は私の行った横浜会場は11月17で終了しており、私の見た作品たちは今、次の会場である福岡市美術館(2019年12月3日~2020年1月19日)に向かっている。それ以降も、

◆静岡市美術館(2020年2月1日~3月29日)
◆名古屋市博物館(2020年4月18日~6月14日)
◆新潟市新津美術館(2020年6月27日~9月6日)

 とバンドのライブツアーのようにあなたの町の近くにやってくるので、興味のある方、アリスに思い入れのある方、リアル脱出ゲームファンの方、ぜひとも行ってみてください!

 とりあえず去った私は原作である『不思議の国のアリス』『鏡の国のアリス』を読むことにしたいが本当に持っていないし、色んな出版社が出していてどこがいいのか悩むので、何かオススメの文庫版とかありましたら教えてください…。

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土井美加

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【あとがき】

“前衛過ぎて反応に困る作品まで…(特にサルヴァドール・ダリとか草間彌生とかヤン・シュヴァンクマイエルとか)”

 と感想に書きましたが、ダリと草間彌生はだいたいの人が分かると思いますが、「ヤン・シュヴァンクマイエル」この人を知ってる人どれぐらいいますか。

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 ヤン・シュヴァンクマイエルはチェコスロバキア・プラハ出身の芸術家・映像作家なんですが、こういう作風なんですよ。

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 一応言っておきますが、今回のアリス展で実物見た正真正銘のアリスを題材にした作品です。芋虫とキノコとアリスらしき少女の顔があるでしょ。それ以外は謎だけど。

 このヤン・シュヴァンクマイエルはシュルレアリスム(超現実主義)の歴史的巨匠でして、ダリや草間彌生と同様に結構な芸術眼を持っていないと理解に苦しむ代物でございます。現に今書いている自分も苦しんでいます…。

 そんな苦しむ人物のことを奇遇にもね、私知ってたんですよ。10年近く前、パソコンで最新映画予告を漁っていたら『サヴァイヴィング・ライフ ―夢は第二の人生―』というの見つけまして、あまりにシュールで奇妙でアートで何回か繰り返して見ていたんです(R18映画なので視聴は自己責任で)。



 仕事も家庭も楽しみのない男が夢の中に現れた美しい女性に恋をしたことで、この男の夢現を跨いだ奇妙な冒険が始まる内容なんですが、この監督がヤン・シュヴァンクマイエルだったわけです。

 接点のない写真と動画の切り貼りを撮影した本編映像に重ねることで実写とアニメの要素を掛け合わせた《ストップモーション》が観客に不可思議な体験を与える実験作でして、実際悪夢見たときの視界や感覚ってこれに近いと思います。少なくとも寝心地の悪い晩の私はこんな感じです。最近私が見た悪夢は女性になった自分の股間からグニュッと●●●が生えてきた夢でした。別に(※自主規制)にならなくたって年中生えてるというのに。いやいや主題ズレてもうた。

 何が言いたいのかといいますと、今回ので出展されたヤン・シュヴァンクマイエル監督が1988年に製作した映画『アリス』が、まさかAmazonプライムビデオで配信されてるの見つけたんですよ。そう、プライム会員なら見放題の分類で。

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 どうせ同じ月額払ってるなら見た方が断然お得ですし、正直どんな仕掛けで魅せてくるか気になりますし、レビュー欄でも高評価(しかも自分好みと分かる感想)、見る条件は完全に揃ってるのに二の足を踏んでしまうのです。

「何か精神的に堪える描写があったらどうしよ…」

 今回の記事だけでも●●●とか(※自主規制)とか好き勝手に書いといて実際はメンタル弱いマンです。受動と能動はコインの裏表と似ていて違うんです。自分で「無職」と言えても他人から「無職」とは言われたくないのです。

 これを「わがまま」と唱える他人は《パーソナルエリア(他人に近づかれると不快に感じる空間)》をご存じない?

 どんな言葉でも自分で発する以上は自分の範疇内だから、その言葉の真相のすべては知れてます。一方、外部しか見えてない他人からの言葉は同様に外部しか分かりません。その人は何を意図してそのように発したのか、ある程度の推測はできても真相は透明な闇の中です。

 これだからディスりは怖い!
 
 どう推測しても無責任と思うディスりは無責任に無視しましょう!!

 でも人事ではないな…。自分だってヤン・シュヴァンクマイエルの『アリス』を無責任にディスってるじゃないか。

 ここは一旦冷静になって、YouTubeで見つけた予告編の雰囲気で決めます。

 あっ、楽しそう…!(希望の光)
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  監督:小林啓一
キャスト:間宮祥太朗、桜井日奈子
ジャンル:恋愛
 製作年:2019年
 製作国:日本
上映時間:122分
  評価:★★★★☆
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【あらすじ】

「死ぬ」が口癖の鹿野ななと「殺す」が口癖の小坂れい、恋に生きる撫子と愛を知らない八千代、生きることが下手な地味子と上手すぎて不器用なきゃぴ子。同じ高校で別々に過ごす3組6人であったが……。

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【感想的な雑文】

 今年も9名の逮捕者と数多のゴミ拾い者が呻き蠢いた渋谷ハロウィンの10月31日夜、そこから東京メトロ銀座線で6駅ほど離れた虎ノ門のニッショーホール(日本消防会館)にて開催の本作試写会に参加しました。

 漫画家・イラストレーターの世紀末さんが自身のTwitterで発表し、10代20代を中心に絶大な支持を得たSNS漫画『殺さない彼と死なない彼女』を実写映画化。

 Twitter投稿からずっと見守り、原作本も発売日に購入し、読み終わった後10分ほど何も考えれず呆然となって読み返したほど思い入れのある作品だったので、漫画特有の表現との相違など大人の事情は多少あるとしても原作を損ねるようなクオリティでは許しませんぜ体勢で観賞に挑んだのですが、その結果はかなりというか相当の良い意味で裏切られました。

「みんな、画面の中で生きてる…!!!」

 もちろん最初は小坂れい演じる間宮祥太朗さん(撮影時点で25歳)の制服姿に『アオハライド(2014年)』の東出昌大さん(撮影時点で25歳)にも感じた「こ、これで高校生っすか…?」があったが、物語が経つにつれ気づいたのが小坂は全てが婉曲でしか表現できず、その歪んだ内面が間宮さんの鋭い表情という媒体を通じて露呈して、エンドロールで名前が出てくるまで“間宮”の字が頭から消えていました。ちょっと顔が良いとかの理由では配役できない小坂の存在は、間宮さんのおかげで生きました。良い演技をありがとうございます!

 そして本作の主軸ヒロインである鹿野ななこと桜井日奈子さんには感謝しかありません。原作のちんちくりんさが見事再現されていて、実際に町中で見たぐらいの感覚で自然な彼女を自然に見つめてしまいました。全体的にこじんまり・絶妙な口の悪さ・どたどた走る姿・くしゃっとした笑顔、作者の絵柄の関係上、実写化不可能(特に走り方)と勝手に思っていたので微笑ましいと同時に嬉しかったです。元々桜井さん自身が大変可愛い方なので、この配役の時点で軍配は成功に上がってたんだと帰りの電車に振り返って悟りました。おそらく世紀末さんの世界観を一番表現した功労者です。自然豊かな演技をありがとうございます!

 主演二人以外にも恒松裕里さん(地味子)、堀田真由さん(きゃぴ子)、箭内夢菜さん(撫子)、ゆうたろうくん(八千代)など次世代を担う若手俳優陣による瑞々しい競演もまた見逃せません。妻夫木聡さん、小栗旬さん、新垣結衣さん、本田翼さんなどが初めて世間に出たときのように彼らも後の世間が知る俳優・女優として成長する過程のその最初として注目したいポイントですね。

 このほかにも主題歌と劇中音楽を担当する奥華子さんの優しく包み込むような曲と歌詞と歌声、劇中にカメオ出演している原作者の世紀末さん渾身の初演技、原作とはちょっと違う登場人物たちの相関図、タイトル『殺さない彼と死なない彼女』の文字一部を使って並び変えると『“小坂れい”と“鹿野なな”』になる由来の仕掛け……などなど伝えたいことがたくさんあるのですが、その中でも私が一番気になったのが、上の予告でも見て分かるとおり印象的な光の表現の仕方。

 たとえば教室を照らす日光の加減が窓側と廊下側ではまったく違い、照らすものが遠くなるほど暗くなる。まあ至極当然のことなんですが、それは私たち現実の話で映画やドラマでは《照明》のおかげで必要以上の光に満ちた世界で構成されてます(時代劇のロウソクあんなに強くないしドコから光ってんの的な)。

 それが本作では余計なもの使わず、自然光と部屋の照明だけで撮影されています。安心の合成着色光不要・無添加照明です。なので明るい部分と暗い部分のムラが目立ちます。そのムラこそが彼ら自身のリアリティを隠喩しており、登場キャラが朝晴れの日に暗い気持ちで登校したって日差しはキャラの気持ちに関係なく眩しいです。よくよく考えたら現実とはそういうものです。だからこそ相対的な暗い表情が目立ち、キャラの些細な動きに観客は意識するというズルい計算が編み込まれてます。

 また陽が強くなる瞬間だけ空から現れる《光の筋》とファインダーの中に現れる《虹の筋》、この一緒には見られない二つの筋が同じ画面に存在することでエモーション、つまり登場人物の嬉しいや悲しいなどの情景を間接的に表現する手法は日本映画が昔から得意とするもので、現代でこれほど巧妙に操った作品も珍しいです。その演出をした小林啓一監督を私は初めて観たので具体的な特徴などまだ知りませんが、今回を機に何本か過去作チェックしてみたいと思います(前作『逆光の頃(2017年)』がAmazonプライムビデオで配信されてるらしいので、まずはここから)。

 以上、批評なのか感想なのか解説なのか輪郭曖昧なダラダラ文が続いてしましたが…もう一言でまとめると、

「原作を愛する人も初めての人も観に来てほしい!!!」

 これっ、これに尽きます。

 私が参加した試写会(ライブドアブログ主催)では、若い女性に限らず老若男女、幅広い客層がいて、その中には原作が好き、映画が好き、試写会に当たったなど幅広い理由があっての集合なんだと思うのですが、物語終盤に連れ、胸を締め付けられる感動的場面になると所々すすり泣く音が…。私の隣に座る50代の少し厳ついオジサンも鼻下に拳置いていて、様々な理由でたどり着いた会場の客たちが同じ画面で感動をシェアしている今に何か尊いものが奥底からこみ上げました。

「いやぁ、映画って本当に良いもんですね」--水野晴郎

 そして上映が終わったとは改めてタイトルを読み返してください。そのときに本当の意味で涙します。

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世紀末
KADOKAWA

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【あとがき】

 上映後、ロビーに出るとパンフレットの先行販売(本来なら公開日の11月15日発売)をやっていたので購入に並ぶと、受付には上映前の挨拶に登壇した小林啓一監督の姿が!

 何と今なら監督のサイン貰える上に直接お話ができる機会が得られるわけです。列の関係上、1人の持ち時間はせいぜい10秒前後。私は上記の10%ほどを100文字程度の文章にまとめたものを「あっ……うっ……すごく面白かったです」と伝えました。

 社会不適合生活によるコミュ障!!!!!

 屈辱のとき誰もがカイジ顔になる……圧倒的コミュ障!!!!!(NA:立木文彦)

 だけど監督は嫌な顔少しもせず「若い女性に限らず様々な人や世代に観てほしかったので嬉しいです。ありがとうございます!」と私の目を見ながら優しく言ってくれました。

 何なの…聖人なの…?

 そんなこと言われたら大ヒット貢献したくなるじゃない。ガチャ時のiTuneカードばりに映画チケットたくさん買っちゃうじゃない。いや財布のなか帰りの運賃+1000円ちょっとしかないけど。

 しかし貢献したい気持ちは本当の形した本物なので、ウオオオオオオ!!!!!!!……とサイン入りのパンフレットを横手に現在ここまでたどり着きました。

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 この記事を書いたことで何か変わるかな。彼らたちが出会えたように何かが変わるといいな。

 あと関係ない話だけど、パンフレット売るロビー受付で並んでるとき、監督の隣の隣にライブドアブログの名物プロデューサー、宮Pさん(?)がいました。いやご本人の顔見たことないんですよ。でもね、同じライブドアブログでニート漫画の巨星、まめきちまめこ大先生の描いた似顔絵に激似なんですよ。(良い意味で悪い意味で)2.5次元が歩いているレベルでそっくりなんですよ。

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 もしご本人だったらちょっと話したいなぁ。毎日読むほど大ファンのまめきちまめこの名物担当者だし、もし今後ブログ関係でお世話になるとしたら今のうちに挨拶的なこと済ませとくべきでは…?

 でも本人だという確証ないし、今挨拶したって何話すのか正直分かんないし、どうしたものか…。

「次の方、次の方どうぞ」

「えっ、あっ……うっ……すごく面白かったです」

 これがコミュ障の舞台裏、別名サイドストーリーです。そして確証が得られない以上は声を掛けれず帰宅しました。二兎を追う者は一兎をも得ずです。知りたかった分くやしい…。しかしサインゲットと感想伝えたこと考えたら三兎を追う者は一兎だけ得ずなので、通算打率6割6分6厘ですから即メジャーリーグ行きです。控え目に言って明るい未来しかない…!!!

 明るい未来、なんて保証はどこにもありませんが、大切な人と出会えただけは未来に希望を見いだせると思います。その大切な人のおかげで人生変わるなんて普通に考えて奇跡ですよね。

 その奇跡の瞬間を、ぜひ劇場でご覧ください。

 ただのスイーツ映画と思いきや、結構裏切られますよ(耳元に小声)。
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  監督:ティム・バートン
キャスト:コリン・ファレル、マイケル・キートン
ジャンル:ファンタジー
 製作年:2019年
 製作国:アメリカ
上映時間:130分
  評価:★★★☆☆
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【あらすじ】

 
時は1919年。汽車でアメリカ国内を移動するサーカス団体のもとで暮らす姉弟ミリーとジョー。二人は出兵に行った曲芸カウボーイの父ホルトの帰りをずっと待っていた。次の赴任先で、やっと父親と合流できたが、戦争で彼の左腕は失っていた。

 出兵中にサーカスでは曲芸の相方である妻とサーカス仲間数人が流行病で亡くなってしまい、かつての活気はもうなかった。しかも資金調達のために自分の商売道具である馬たちまで売られてしまい、ホルトは激怒する。

 その代わりに団長は作った資金であるものを買い付け、ホルトにその飼育係を命じる。それはお産が近いメスの親ゾウだった。半ばヤケクソで面倒みる数日後の早朝、待望の赤ちゃんゾウが産まれる。ただ、産まれた子ゾウは普通とは思えないほど耳の大きく不格好だった。

 思い描いた期待を裏切られた団長は激怒し、姉弟は怒鳴られる子ゾウのことを心配する。姉弟は羽を使って何とか簡単な芸を教えようとするが、子ゾウは誤って羽を吸い込んでしまう。そして大きいクシャミと一緒に大きい耳を羽ばたかせ宙に浮く……。

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【感想的な雑文】

 
言わずも知れたディズニーアニメ名作のひとつ『ダンボ』が名監督ティム・バートンの手により完全実写化!

 ティム・バートンといえば、唯一無二の「悪夢的童話観(広い意味のゴシック様式)」が名物だが、今作は彼の良さが全面に出されていて、監督の描く世界観が好みな私にとって大満足だった(彼の悪さを語るには『マーズ・アタック!(1996年)』がちょうどいい)。

 たとえば原作アニメのダンボで(ある意味)有名なのが、みんなのトラウマ「ピンクのゾウの夢」(そもそもピンクのゾウとは酒の酩酊や麻薬吸引などによって起こる幻覚症状の婉曲表現)。

 これがティム・バートンが手がけると、あら不思議。まったく怖くない。それどころか可愛くてメルヘンチック!

 原作ではダンボが誤ってお酒飲んじゃうことでピンクの象が出てくるが、本作では飲酒シーンはカットされて違う場面で登場する。またそのシーンが本当に素晴らしい。誰もが小さい頃に体験した夢を見ているような時間を思い出させる、そんな至極の仕上がりになっている。

 移動する汽車の細部から後半に登場する遊園地の全体まで、その間接的にディストピア感を帯びているディティールが監督らしく冴えていて、個人的に目の保養になる。1/150スケールのジオラマで部屋に飾りたい。

 そして何より実写化されたダンボがねぇ、もう、とっても可愛い…!!!

 アニメのクリクリしたお目めと愛らしい好奇心が忠実に再現されている。その姿はドラえもんとのび太が飼っていた、親とはぐれた子ゾウのハナちゃんにも通じます(『野生ペット小屋』てんとう虫コミックス版30巻収録)。

 そんなダンボが初登場する序盤ゾウ部屋にある藁山の隙間からヒョイと顔を覗かせた瞬間、「可愛いっ!」と観客の私が感じたところを、サーカス団長は一言で落とす。

「おい何だ この醜いゾウは!?」

 ディズニー映画には分かりやすい憎まれ役が何名か登場するが、この団長こそ憎まれ役の1人である(団員を養わなければいけない団長の焦る気持ちも分かるけど…)。

 また本作の憎まれ役の数、これがまた多い。むしろ姉弟以外の大人たちと子ども客たちには少なからず憎まれ要素がある。

 そんな悪環境下で、まだ幼いダンボは不安に苛まれながらショーに出演する。可愛い赤ちゃんゾウが苛められる場面は心苦しいし、周囲の大人たちに対して不快感しかない…。そんな我が子を助けるためにママゾウがショー中に乱入するが、そのせいで親子は隔離され、ママはよそに売られてしまう(ダンボが小屋に閉じこめられたママと柵窓越しに互いの鼻でハグするシーン、劇場で1人嗚咽してました…)。

「人気者になってママを取り返そう」と姉弟からの知恵で、ダンボは頑張って空を飛んでサーカスの人気者になる(そのいたいけな姿にまた泣いてしまう…)。おかげで運営資金もサーカス団員たちの気持ちも潤っていく。これでママも帰ってきて、ハッピーエンドかと思う矢先に最悪の訪問者がやって来る。

 マイケル・キートンが演じる新進気鋭の興行師ヴァンデヴァーである。空飛ぶダンボを自身が運営する遊園地の新設サーカスの目玉ショーにスカウトに来たのだ(ここからは本作の重要な部分に触れるので一旦止めます)。

 このヴァンデヴァーがね、まあクズ。ドクズ。脳みそが紙幣溶かした肥溜めなのかと疑うくらいゴミクズ。

 ディズニー映画では、憎まれ役とは別に絶対的悪の悪役キャラが登場するが、この人は美学の欠片すら無い分、非常に悪質。冷酷だからこそ『101匹わんちゃん(1961年)』の悪女クルエラ・ド・ヴィルみたいなビジネススキルがあるのかといったら微塵もない(部下からの信頼度0%だし)。

 そして勧善懲悪がモットーのディズニー映画ですので、先に言うとヴァンデヴァーは最後痛い目に遭います。良かった良かった!(これを観た子どもたちは彼を反面教師に良い大人になってくれ…!)

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Colin Farrell

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【あとがき】

 さてさて、ヴァンデヴァー演じるマイケル・キートンと本作の監督ティム・バートンといえば、実写版『バットマン(1989年)』の初代バットマンと監督のコンビでしょう(本当は前年の『ビートル・ジュース(1988年)』が先だけど、まだ観ていないので、ここでは触れません)。

 単純明快と言われてきたアメコミの映像化に初めてリアル(ゴッサム・シティの造形)とシリアス(天敵ジョーカーが誕生する経緯)の要素を持ち込み、後のアメコミ作品やアベンジャーズ・シリーズの礎にもなったヒーロー映画表現の転換期を象徴する名作である(元祖ジョーカー演じたジャック・ニコルソンの怪演ぶりは『シャイニング(1980年)』に続いてイカレてます。『マーズ・アタック!』のアメリカ大統領役では違う意味でぶっ飛んでます)。

 クリストファー・ノーラン監督の描く新生バットマン『ダークナイト三部作(2005年~2012年)』も、このスピリットが受け継がれているのが分かります。

『ダンボ』の悪役と監督、その2人が生み出したアメコミの記念碑的な作品を次の視聴候補に入れてみても面白いのでは?
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