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 吾輩は根暗である。職歴はまだ無い。端の多い生涯を送って来ました。――みんなが当たり前に持っている見えないモノが生まれつき持っていない「私」。たった一つだけ足りない、それだけで日常は異常を孕み始める。常識というような空漠たる概念を、どう学べばいいか知らないし分からない。けれど常識はそれを決して許さない。これはつまらない絶望と希望で構成された日々の中で「私」を考え、そして失敗するまでの軌跡譚……という執拗な説明文から筆者(LD:学習障害)の悪癖が分かる共感度0%な長文ブログです。

タグ:思春期

 エッセイだから伝わらないが、私は人より声が低い。

 マンガじゃないから伝わらないが、私は人より童顔である。

 そんな特徴ふたつを抱えているが、これは足し算みたいな単純な話だ。けど、これが掛け算となると事態は急変する。

 顔と声のギャップが凄まじい。

 家族も認めるほど凄まじいのだ。

 たとえばタラちゃんの声が穴子さんだったら気持ち悪いであろう(まあ、その逆の方が更に気持ち悪いが…)。

 何も生まれたときからコレだったわけではない。

 もちろん顔から想像する声をしていた。

 けれども思春期頃の男子には「声変わり」という大人への転換日がある。

 そう、ウィーン少年合唱団のスターソプラノが突如起こったXデーにより声が出なくなり、彼と一緒に世界公演旅行を願ったライバルが彼主演のオペラ公演で後ろ幕から吹き替える計画を立てる。そんな淡い青春映画も誕生させちゃうアレである。

「そんな映画があったんですか!」

 1963年公開の『青きドナウ』というディズニー映画のことなのだが、1秒も観たことない私にはこれ以上細かく書くのは無理なので、興味のある方はお近くのTSUTAYAかGEOに寄ってほしい。

 なんだか脱線してしまったので話を戻す。

 その前に一つ個人的な話を。

 実は私は花粉アレルギーを抱えていない。だから毎年春先は苦しむことなく過ごしてきた。でもその反動か幼児にしてひどいハウスダスト系の万年アレルギー性鼻炎者になった。

 何が言いたいかというと、私が通っていた中学校はご存じの通り荒れに荒れて掃除もせず……

◆ヤニ色の壁紙
◆ホコリで装飾された棚
◆校庭砂で薄くフローリングされた床

 そんなハウスダストパレードな教室は間もなくして私の鼻腔を黒部ダムへと開拓させた。

 映画『黒部の太陽(1968年:日本)』でトンネル掘削中の破砕帯崩壊で石原裕次郎らが激流に飲み込まれたように、この鼻の破砕帯も登校日は臨場感満載で崩壊していた。

 授業1回につきポケットティッシュ1個消費する鼻はただでさえ喋りづらい言語と出にくい濁声に鼻声要素を加えた。

 そうなるとカオスだ。

 国語の朗読で笑われる、音楽の合唱で笑われる、手を叩いて笑うな先生よ…。

 話すこと喋ることが怖い。

 通学路を歩いていても通りすがりの人からも笑われている気がした。

 音楽プレイヤーに入っている歌手みたいな聞き取りやすく愛される声になりたかった。

 時が経って2004年12月31日。15歳。中学3年の冬。時間は19時30分。

 年末を明けて直ぐに高校の面接試験を控えていた私は私たち兄弟の部屋のテレビ前で新聞紙片手に待ちかまえていた。

 この年の第55回紅白歌合戦にリスペクトするポルノグラフィティが11月にリリースした『黄昏ロマンス』を披露する。

 これはファンとしてリアルタイムでチェックしたい!

 だけど父は昔から紅白歌合戦が大嫌いで毎年観てこず、恥ずかしながらこの歳まで紅白歌合戦の存在すら知らなかった。

 そして片手の新聞紙にはポルノグラフィティが何時何分に出るかなんて書かれてないから、こうやってリビングより小さいテレビにすがりつく羽目になったわけである。

 ちなみに兄は大学生最後の年末ということで、どこかに外出していて居ない。

「一体いつになったら出てくるんだよ…」

 つまらなく待っている間は他の歌手で楽しめば良いのだが、あいにく他の歌手には一切興味がなかった。

 当時持っていた音楽プレイヤーも入っているのは大好きなポルノグラフィティの全アルバムと、母と兄が尊敬する山下達郎の『RIDE ON TIME』と、情熱大陸と世界遺産のオープニングが入った『image』、これしか入れてなかった。

 どのみち他曲に興味ないし、容量も256MBだし、それ以上必要ない。

 清木場俊介のいるEXILEを流し見しながら思った。

 どうやらこの紅白とやらは女性ボーカル(紅)⇔男性ボーカル(白)が入れ替えで進行するらしい。

 つまり最も早く出るとしたら、この今映っている紅組枠の松浦亜弥とやらの次の白組枠に出てくる可能性もなくない。

 松浦亜弥が終わった。

 アナウンサーよ、次は誰だ?

「次の出場者はnobodyknows+です!」

 くそっまた違うのかよ…。こっちだってヒマじゃないんだよ。

 しかも次の曲紹介、棒読みのオリンピック選手がやるのか。スポーツ興味ないから知らないよ。誰だよ、吉田沙保里と伊調馨って…。

「「ノーバディーノーズで『ココロオドル』」」

 この二人が読み終わった瞬間、事件が起こった。

 ENJOY!!!!!

 それは独特なマイク持ち方した男5人が鼓膜が震えるほどの重低音から始まり、今まで聞いたことない速度のアップテンポとつたない言語野が追いつかなくとも気持ち良く感じるロゴスの速い羅列。

 こ、これは何なんだ…!?

 片手の新聞紙を手放して、1997年ポケモンのポリゴン事件のときと同じくらいの至近距離で画面にすがりついた。

 何もかもが未知なのにドキドキする…。さっき紹介された曲名通り「ココロオドル」!!

 曲開始30秒が経った辺りか、それはそれは底なし沼のような重低濁声がお隣のスピーカーから飛んできた。つかさず私もスピーカーに飛びついた。

 当時の感触を率直に申すと、ハンマーで頭かち割られるほどの衝撃だった。

 この男の声はお世辞にも全然キレイじゃない。なのに、なのに、手が汗ばむほどカッコ良くて涙が出てきた。

 無意識にリモコンで音量を上げた。

 数秒後には後ろのドアからも早い重低音テンポが飛んできた。

「うるせぇぞゴルァ!!!」

 紅白が嫌いな父だ。

 昔から父には逆らえない…でも今の方が逆らえない。

 ドアノブの鍵を閉めて、耐えた。

 今この部屋は私だけの聖域だ。

 目の前のブラウン管から革命が叫んでいる。

 ドン ドン ドン バンッ!!!

 これは後ろのドアからだ。どうやら蹴り始めたようだ。

 怖い、でも、いいぞ。

 自分の中の妬み全てが崩れてく。

 さっきの男の単独パート2回目が来た!

 ベルリンの壁は崩壊した。

 未開の月に足跡が残った。

 これは(私の)歴史にとって大きな一歩だ。

 彼らがNHKホールにENJOYとコールを求めてる。

 さすがに恥ずかしいから小さくレスポンスした。

 演奏時間3分の革命が鳴り終わった。

 ハァ…ハァ…鼓動の音が執拗に響く。あ、後ろのドアか。

 テレビを消して、鍵を解いたドアを静かに開けて、

「ご、ご迷惑かけて…すみません…」

 リビングから漏れてくる年末総合格闘技の攻撃トドメの一喝並みにめちゃくちゃ怒鳴られた。

 ベソかくぐらい怖かったけど悔いはない。何より壊してくれたハンマーをもっと知りたい。

 その前にポルノの新曲見届けないと。

 あっ始まった!

 やっぱり良いな!!

 2005年正月最初の仕事はパソコンで昨日のグループ名と、あの濁声男の名前を調べることだった。

 グループ名は『nobodyknows+』。主に名古屋を中心に活動している6人組のヒップホップグループ(現在は5人組)らしい。

 ヒップホップとは何ぞや?

 ウィキペディアによると「リズム、ラップを同じ調子で繰り返すリズミカルなミュージックからなる音楽のジャンル」を指すらしい。

 ラップとは「小節の終わりなどで韻を踏みながら、リズミカルに喋るように歌う方法の事」。

 つまり言葉遊びか!

 大好きなお笑いにも通じる!!

 えーこれは面白そう!!!

 もっと色んな曲を聴いてみたい!!!!

 そして昨日の濁声ラッパーの名は『ノリ・ダ・ファンキーシビレサス』。その凶悪なダミゴエフロウとインパクト抜群の名前から、個性的なメンバー揃いの中でも一際強力な光を放っている。

 彼は私にとって濁声コンプレックスを取り除いてくれた恩人。そしてヒップホップという新しい世界を教えてくれた恩人。

 声低くたって良いじゃない、カッコいいもの!!

 これでは「相田みつを」だな…。

 私は面接試験を終えた後、TSUTAYAでココロオドルが収録されたアルバム『Do you know?』を借りて音楽プレイヤーに入れた。

 こうなると他のグループも聴きたくなる。

 パソコンとTSUTAYAを往復して、

◆ケツメイシ
◆韻シスト
◆RIP SLYME
◆m-flo
◆TERIYAKI BOYZ
◆RHYMESTER
◆KICK THE CAN CREW
◆KREVA
◆ZEEBRA

 英語圏は何を言っているか、よく分からないから後回しにして……この容量では全部は聞けないな、卒業祝いに貰ったお小遣いと全財産をはたいて1GBのウォークマン買おう。

 よし、このお笑いと科学と音楽を抱えて4月からの高校生活を楽しもう!

 幸いにも少し遠い進学先には私をいじめていた生徒は1人も居ない。たぶん今なら人生やり直せる。そういう韻が入った歌詞の曲を探して、そしてまた音と言葉が紡ぐ芸術に溺れた。

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Do You Know?
nobodyknows+
ソニー・ミュージックアソシエイテッドレコーズ

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【あとがき】

 それからはカラオケ行くとき必ず「ココロオドル」を入れてます。

 まあ、人生2回しか行ったことないんですが…。

 彼の声を知ってる人なら分かると思いますが、自分が歌うとき本当にあんな声です。

 でも自分はこの声が好きです。

 だから2012年11月11日に放送された『モヤモヤさまぁ~ず2 名古屋(後編)』で居酒屋からシビレサスさんが出てきたときは本当に驚いたというか嬉しかったなぁ…! いつかあの居酒屋に行って感謝の気持ち伝えたい!!

 それから6年もの期間があったというのに、未だに行けていない。あの居酒屋の名前すら忘れてしまった。まだいるのかなぁ…。

 忘れるほど熱が下がってしまった原因の一つに、最近ラップを聞く機会が減っていました。

 実はラップおよび音楽と同じくらい好きなものに映画がありまして、ヒマがあればまだ見ぬ新作・名作・珍作映画作品を映画アプリで探して、そして観れる機会をうかがって観ています。

 その観てきた中でも今月10日にGYAO!で観た『ファンタスティック・プラネット(1978年:フランス・チェコ)』という「自分の映画100選」の1つに入るアニメ映画があります。

 

 この(ひどくダサい)予告で分かるとおり、大変不気味である。本編75分間ひたすら不条理な描写(だけど原作が古典のSF短編小説なのでストーリーがしっかりしていて意外と見やすい)が続くが、アニメ・SF・ホラー・クトゥルフ神話・諸星大二郎の世界観を愛する自分には未知たりた、いや満ちたりたものがあった(これが40年前に製作されたんですよ!! スゴくないですか!?)。

 鑑賞後もYouTubeでこの映画の予告(先ほどの動画)を見ていたらコメント欄に「『禁断の惑星』から来た」という声が多くあった。

『禁断の惑星』って、あの『禁断の惑星』?

 たしかに古い映画に『禁断の惑星(1956年:アメリカ)』というSF映画の傑作があるが、あれと『ファンタスティック・プラネット』とは製作国も製作年も全然違うから関係ないし意味が分からない。

 気になるので同じくYouTubeで検索してみたら、この動画が出てきた。



 はっきり言って衝撃だった。

 著作権の関係で書けないが歌詞がブラック効いててめちゃくちゃカッコいい! 韻の踏みかたも秀逸!! 何よりビートの音源が全て『ファンタスティック・プラネット』の音源から構成されている!!! MVも『ファンタスティック・プラネット』だけでなく『禁断の惑星』『博士の異常な愛情(1964年:イギリス・アメリカ)』『π (1997年:アメリカ)』の映像を巧みに組み合わせている!!!!

 一言で表すと、

「暴力的にカッコいい!!!!!」

 こんな曲があったなんて知らなかった…。

 調べると2012年に発表されていたらしい。

 少し関心が離れてたせいで、こんなCOOLな曲を6年も知らずにいたのか…無駄なことしたなぁ…。

 この曲を即ダウンロードして、今も聞きながらこの記事を書いています。

『ファンタスティック・プラネット』個人的にオススメなので、どこか出会うきっかけがありましたら観てみてください!

~以上、長い本編と同じくらい長いあとがきからお送りいたしました~

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 7歳上の私の兄は元々勉強ができなかった。

 小さい頃から大変病弱だったから外で遊ぶのが苦手で、それに加えて気も大変弱くて泣き虫だった。

 NHKの『みんなのうた』で流れる「まっくら森の歌」「サラマンダー」「メトロポリタンミュージアム」が怖い怖いと泣き出したり、『まんが日本昔ばなし』のオープニングに出てくる龍に乗った男の子のアニメも何故か怖がっていて、毎週テーブルの下に隠れてお話を見ていた。

 でも特撮やアニメのヒーロー物は大好きで、毎年発売される特撮ヒーローグッズは必ずコンプリートし、歴代超合金ロボット、ゾイド(ほぼ全種)、初代トランスフォーマー全種(コンボイ世代)、キン肉マン消しゴム全種(家計に影響与えてまで集めた)、ビックリマンシール全種(スーパーゼウスやヘッドロココも含む)、SDガンダム外伝プラモデル&カードダス全種、母と兄と小さい私で観に行った『機動戦士SDガンダムまつり(1993年公開)』のパンフレットとサントラCD「機動戦士SDガンダム音搦大歌合」(今でも持っている)、発売日に買ったのドラゴンクエスト3、ドラクエ3攻略本、ダイの大冒険全巻(初版)、ロトの紋章(初版)、魔法陣グルグル数巻(初版)、もちろん上記のアニメはリアルタイムで全チェック!(特にドラゴンボール、キン肉マン、聖闘士星矢はスゴかったと聞いた)

 そして収集癖が強かった兄のコレクションは年齢を重ねて、そして一気に処分しました。

 それから十数年後、あのコレクションたちは現在ではサラリーマン年収分の価値があると知り、「我が家の黒歴史」として未だに後悔している(誰がオモチャを高額取引すると考えた)。

 このように幼少期の兄は大変「マンガ脳」で中学生になっても小学生レベルの漢字や計算も知らず、読書感想文に渡された「エルマーの大冒険」は文字が多い! と泣き出す始末。超劣等な私に負けない超劣等学生だった(ドラクエに出るという理由で「新聞」は読めないのに「召喚」は読めていた)。

 しかも根っからの弱虫なので小中学校ではいじめられっ子の象徴として連日ターゲットとして狙われていた。

 さらに中学の担任からも「おたくのお子さん、本当どうしようもないっすね」と三者面談で半笑いに吐き捨てられる事態まで陥った。ちなみに兄とは同じ中学校で腐った学校の担任も同じく腐っていた。

 これではさすがにマズいか。母はそう思い、中2の兄を隣駅にある中堅の小さい塾に入れた。

 初回にやった学力診断テストの結果は点数ではなく「お子さん、何か重い病気で最近まで長期入院してたのですか…?」という異例の電話質疑で家に来た。だが幸運な事に兄とその塾の相性がとても良かったのか、数週間後には兄は「学ぶ楽しさ」に浸っていた。

 それからはグングンと成績が上がっていき、1年半後には担任が鼻で笑っていた第一志望だった全国でも三本の指に入るW大学付属高校に見事合格した。「ビリギャル」よりも8年早いサクセスストーリーである(だからといって取材されることはなかった)。

 そして担任は「いやぁ~我が校が誇る生徒ですから~!」といとも簡単に寝返った。心底腐っているからこそプライドが簡単に捨てられるのだ。

 それから4年後。私13歳。兄20歳。

 高校で優秀な成績を修めた文系志望の兄は、内部進学で全国の私立文系でも最高峰であるW大学の政治経済学部政治学科に入学した。

 そして単位は相変わらず『優』秀のまま。

 さらに高校時代から英語とドイツ語が大変堪能で、世界中から有能な学生を招待留学するドイツ政府主催による企画で日本代表の招待留学生の一人としてドイツに半年間在住し、それとは別に1ヶ月間かけてヨーロッパ横断する旅行をした。

 中学時代から趣味でやっていた将棋も通いつめた将棋会館では『三段』以上の好成績を残して、日本将棋連盟からも一目置かれており、部活・サークルでは主将として全国大会で腕を鳴らしていた。

 一方バイトでは全国展開を広げる某大手個別指導塾で優しい人気の先生として生徒から熱く支持されていた。

 そんな兄が私の勉強しないスタンスに見かねて、夏休みに夏期特別集中授業として私の勉強を見てくれることになった。

 SSランクの大学で首席に近い成績を取って、大手個別塾で人気の先生とマンツーマンの授業が破格の0円!!!

 こんなロイヤルストレートフラッシュ級のほとんど奇跡に近いような学習環境に対して、当時の私はこう思った。

「頼んでもねぇのに迷惑な…」

 ニヒリズムは思春期の通過儀礼。だけども勉強批判に関してはドグマが強すぎた。感謝を抱けないものに頭を下げるぐらいなら、この家を出たほうがマシだった。そして、そのまま野垂れ死になっても本望であった。けれど、現実はペン立てにあるカッターの刃すら出す行動力もないから、しぶしぶ授業を受けた。

◆まずは読解以前に小学漢字も危うい『国語』

「『親』という字はエピソードがあって、親とは『木の上で立って見守る』存在であれ! という先人の教えから生まれたんだよ」

「…たかが漢字一つ覚えるのに何でクソ長い話覚えなきゃいけないの?」

「……」

◆数学よりも先に基礎を固めよう『算数』

「細かい計算をラクにする九九を覚えよう! まずは『1の段』言ってみて!」

「1の段」

「いやいや、そうじゃなくて…九九を言うんだよ?」

「九九」

「……」

◆ヘミングウェイとチャンドラーは原文で楽しむ兄による『英語』

「英語は世界で最も主語と動詞を重んじる言語なんだ。だからまず主語の行動を読み抜くことから英語は始まるんだよ」

「はいはい、しゅごいしゅごい(笑)」

「……」

◆大学で「マスメディアの政治的影響力と決定要因」を研究している大学生の『社会科』

「世界地図は見た目以上に面白いぞ! その国が過去に行った政治と戦争、つまり『歴史の結果』が『国境の形』として記されてるんだ」

「見て見て! エロマンガ島だって!(笑)」

「……」

◆5科目の中で唯一の専門外『理科』

「ごめんね、兄ちゃん文系だから教えれるかどうか…」

「じゃあ教えない方が良いんじゃない?」

「……」

 それから半月後、母はリビングで新聞を読んでいる兄に言った。

「あんた、綿飴の勉強みるんじゃなかったの?」

「あいつダメだわ。勉強するしない以前に知識に興味なさすぎるし、明らかに軽蔑した目で茶化してくる。たとえ成績低くても、まだウチの生徒の方が好奇心あるよ」

「そお……」

 それ以降、兄は私の勉強関係についてアドバイスすることはなかった。

 あまりに私が剥き出しだったから。

 何も言わくなった兄に純粋に喜んだから。

 もちろん勉強以外なら会話はある。

 ただ近々就活を控えた大隈重信とテレビゲームに夢中なヒトラーの会話なんて「兄ちゃん、晩ご飯できた」ぐらいしかなかった。

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伊藤敏雄
主婦の友社
2018-02-26

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【あとがき】

 以上、私のことが嫌いになる記事でした。

 自分で書いていても過去の自分を殴りたくなったが、過去の自分から見れば「つまらない大人」へと洗脳された姿に失望し、恥ずかしくもなく醜態さらす私を袋叩きにすると思います。

 バイオレンス VS バイオレンス

 世界一醜い戦争ですね。

 ちなみにエロマンガ島(Erromango Island)は南太平洋に浮かぶバヌアツ共和国(オーストラリアの右隣)のニューヘブリディース諸島の一つでタフェア州最大の火山島である。グーグルマップなど最近の地図ではイロマンゴ島と表記されているらしいので探すときは注意してほしい。

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