都心から外れた閑静な場所にある大きい専門施設。ここの専門医は私をどう診断するか。

 案内された広いベビーベッドがある診療室で、いくつかのテストが行われた。この時、母は別室で待機していたのだが、特に泣き声とか聞こえてこなくて驚いたらしい。

 実をいうと当時の私は家にあるベビーカーや普段寝る以外の布団に乗せると異常に泣きぐずる癖があった。

 つまり「自分の中の環境」が少しでも変わると耐えられない子であった。それに加えて極度の人見知りで親戚や知人でも懐かない「世界が大変狭い子」だった。なので経験上、この状況には驚くしかなかったのだと思う。

 1時間以上も及ぶテストが終了したのか、母が診療室に呼び出された。

 とうとうウチの子に審判が下る。

 抱える必要以上の緊張が走った。

「様々なテストを通して調べた結果、お母さん……」

「はい……」

「素晴らしいですよ」

「…え?」

「だから、『素晴らしい!』ですよ」

 それはあまりに予想外なパターンだった。

「素晴らしいって…ウチの子、首すら座ってないんですよ?」

「確かに首も座ってませんし、大泉門も規定より開いていますが、お子さんは目の前に写った物や状況をしっかりと把握してますね。むしろ『賢い』ぐらいです」

「では他の問題は…?」

「それは分かりません。やはり外部的に見たら何かしらの障害があるかもしれませんが、知能は大変高いと思われます。だから安心してください」

 これが専門医が見た診断。九死に一生なのか分からないけれど、この言葉にはとてつもない安堵を感じたとか。たとえどういう障害があるにしろ、とにかく安心していい。この子と過ごす基盤が出来た。

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根本裕幸
あさ出版
2017-09-14

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【あとがき】

 基本的に赤ちゃんの睡眠時間は長く、15時間以上も寝る子もいるとか。

 そんな中で当時の私の睡眠時間は短く、6時間未満だった。

 これに専門医は「問題ないですよ。もしかしたら将来、受験や仕事など徹夜に強い子になるかもしれませんね」と笑っていた。

 が、すみません…。

 10時間寝てもまだ眠い子になりました。

 そして未だに…。

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