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 吾輩は根暗である。職歴はまだ無い。端の多い生涯を送って来ました。――みんなが当たり前に持っている見えないモノが生まれつき持っていない「私」。たった一つだけ足りない、それだけで日常は異常を孕み始める。常識というような空漠たる概念を、どう学べばいいか知らないし分からない。けれど常識はそれを決して許さない。これはつまらない絶望と希望で構成された日々の中で「私」を考え、そして失敗するまでの軌跡譚……という執拗な説明文から筆者(LD:学習障害)の悪癖が分かる共感度0%な長文ブログです。

タグ:エビ

 めでたく楽しい正月も今日で三日目で、今日辺りから色んな家庭で現れたと思う。

『もうおせち飽きてきた問題』

 明日から平日(松の内なら7日・鏡開きなら11日までだけど)で通常の食事に戻りたいが、あいにく三が日を想定に揃えられたおせちの余波でもう数日延びる可能性がある家庭もいると思う(おもちなんて下手すれば1月の主食になってしまう)。

 基本的におせちは水分少な目・味付け濃い目が多い。

 昨日の記事で「おせちは元々豪華な食べ物を元日に食べるのが始まり」と書いたが、これもそれに関係がある。江戸時代より昔の正月は三が日全てが完全休日で、その期間の老若男女は何も働かなくて良く、お母さんも家事全般を休んで良かった(大規模な冬休みみたいなもの)。

 もちろん、その間も食事は必要なので「おせち」という高級食材を使って長期間保存ができる料理(今で言う保存食)が様々な知恵を集めて開発された。そのため、腐食最大の原因となる「水分」を極力絞り、数日後も味を劣化させないよう「味付け濃い目」となっている。

 だけど現代になって、その必要はなくなった。お察しの通り「冷蔵庫」の登場である。冷蔵庫のおかげで様々な食材が長く保存ができるようになって、おせち料理は正月の伝統として変わらず残った。

 残ったのは良いが、この料理に現代人がどれだけ付いていけるか分からない…。

◆1日目「美味しー!!」
◆2日目「うん美味しい!」
◆3日目「うっぷ……もういいです……」

 何なら三が日の食事(朝昼晩の計9食)がおせちなので、正式なら現代人は通常の3倍ぐらいは食べないといけなくなる(塩分高めのものなら健康にも支障きたすかもしれない)。もちろん量を少なくしても、味濃いめの耐久レースは辛いものがある。

 そんな中で私が毎年正月にやっているのが「デラックスお雑煮」である。

 これはお雑煮の中に入れれそうなおせちの各料理を「具材」としてひたすら入れていく手法だ。まず水分は確保される、汁物だから口の中が渇かない。あと時間が経つと汁の方に具材が「お出汁」として出ていき、具として食べる頃には程よく薄くなっている。

 たとえば我が家の場合、おせちの中に必ず「エビ」「スモークサーモン」「生ハム」「ローストビーフ」がある(父のリクエストで)。それらをもちと三つ葉が入ったお雑煮に具材として入れていくと、たぶん世界で一番豪勢なお雑煮になる。もはやお椀サイズの鍋物と言っても良い。

 特に生ハムとスモークサーモンはしゃぶしゃぶみたいに良い感じに薄く茹でられている(ただのハムとサーモンになるのは覚悟で)。そしてエビとローストビーフもお出汁が良いアクセントになって、結構な美味である。必要に応じてカマボコもどんどん投入できる。もし濃い具材で舌が疲れてきたら、三つ葉を食べて口の中を一旦さっぱりさせると良い。もちろんメインのおもちも忘れてはいけない。普段なら箸や歯やのど奥にこびりつくおもちもお出汁にコーティングされているからスルスルと食べられる。

 この手法を使えば、おせち飽きた問題が一気に解決すると思う。

 ただ唯一の弱点は、後半になるにつれ、残った汁に投入した分の具材のお出汁が蓄積されて、汁半分以降は海水かと疑うぐらい塩分が濃くなるのだ。自分のセオリーで汁物は全部飲むので、その日の3杯目からは塩分過多と体重増加の戦いに入る。

 あと何年この手法が使えるのか…。

 今は人間ドックに行きたくない…。

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【あとがき】

 デラックスとお雑煮のワードから導きだされる個人的な話題として、お正月になると毎年必ず観るものがあります。

『ドラえもん』に出てくる『ぐーたらお正月セット』の回です。

 あらすじはこう。

 元日早朝に「おい起きろ。今年こそ初日の出見るって言ったでしょ」とドラえもんに起こされたのび太は「そんなこと真に受けちゃ困るなあ。ぼくがどんな人間か知ってるだろ」と簡単に前言撤回してしまう。
「元旦ぐらい早起きしろ!」と布団をはがされても「せめて元旦ぐらい布団の中にいたい」と反論する。終いには「一方で人並みに正月らしいことがしたい」とムチャクチャな提案すら平然と出してくるダメっぷり。そこでドラえもんはのび太に一人でもお正月を味わえるひみつ道具『ぐーたらお正月セット』というカバンを渡して「もう呆れた!!」と言い捨てて去ってしまう。
 そこからのび太の楽しくて孤独な元日の1日が始まる……。

 その『ぐーたらお正月セット』に出てくるアイテムたちがぐーたらしたい視聴者の心を掴む甘い魅力が詰まっていて、自分なんか毎年切実に欲しくなってしまう。

◆人払いごへい
 部屋の前に立てておけば、誰もが本人を忘れて部屋に入ってこない。

◆初日の出ジオラマ
 早起きしなくても好きなときに初日の出が見られるジオラマ。夫婦岩がモデル。

◆スーパーインスタントおぞうに
 お湯なし・ちょっと振ってフタ開けるだけで熱々のお雑煮が食べられる。

◆おせちボックス
 豪華なおせち料理が一通り入った重箱。(たぶん)賞味期限が無期限。

◆自動ふりこみお年玉通帳
 人払いごへい使用中に来客が来た際、本来貰えるはずだったお年玉が自動に振り込まれる通帳。しかも全国の銀行に対応という万能ぶり。

◆おざしきだこ
 小さい扇風機がついたヘアバンドをつけて、小さな凧が飛ばせる室内オモチャ。

◆一人遊びマシーン
 トランプやスゴロクなど一人では遊べない遊びの相手をしてくれるロボット。カバンの中に何台か入っている。

◆全チャンネルかべかけテレビ
 地上波9チャンネルのテレビ番組を一気に見ることが出来る夢のテレビ。ただし長く見ると目がチカチカするし音声が混ざって聞き取りにくい。

 そんなこんなで気がついたら、もう窓の外は住宅街の灯りが点く夕方過ぎになっていて、誰とも出会わずに大切な元日が終ってしまったことにふとのび太は「なんか……取り返しのつかないことをしちゃったような……」と後悔し、人払いごへいを片付けて、そして寂しい部屋の中で一人号泣してしまう。
 そこにドラえもんが入ってきて、泣くのび太を慰めながら「怠けてばかりいるってつまらなくて寂しいことだろ」と優しく諭してあげる。
 そんなのび太にドラえもんはカバンから『ふりだしサイコロ』を出して、元日早朝に時を戻してあげる。
 すべてが元日からやり直せると知ったのび太は、まずドラえもんと約束した初日の出を一緒に見に行く。

 気がついたら熱が入って全部書いちゃったよ。

 これが何でかねぇ、めっちゃ泣いちゃうんですよ…。

 特にのび太が今日を後悔し出すシーン、ドラえもんが叱らずよしよしと慰めてくれるシーン、それが半分引きこもりみたいな生活してる自分にはすごく刺さってしまって、嗚咽寸前までティッシュ抱えて泣いてます…。

 また反省した後ののび太が大変素晴らしいんですよ。綺麗な初日の出の前で隣にいるドラえもん、そして朝日に向かって今日出会えなかったパパ・ママ・しずかちゃん・ジャイアン・スネ夫に最大の感謝の言葉を言うんですよ。

 そこが第2波で、また泣いちゃうんですよ…。

 この辺で嗚咽に達します。

 これ本当に名作だからみんな見て。

 ネタバレ全部書いちゃって本当に申し訳ないけど…。

 ちなみにこれが自分にとって年始最初に観るアニメで、そこから色んなことが始まります。

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 小さい頃から生き物が大好きだった。

 だけど犬や猫を飼ったことはない。小鳥もなければウサギやネズミもない。ただし魚に関して言えば人より多く飼った経験はある。

 理由の一つに住んでいる家がペット厳禁の古い賃貸マンションだってこともあるが、現場肌の土木技術者だった父自身が海中工事を請け負う程のダイバーだったから、幼少期の時から我が家には魚類関連の情報が溢れていた。

 家の廊下には少し大きい水槽が二つあり、一つが海水濾過に特化した海水魚用、もう一つがシンプル構造の淡水魚用。

 この二つの水槽を駆使して海水魚に淡水魚、熱帯魚から汽水魚(川と海の境界線エリアで暮らす魚)まで、ありとあらゆる魚の飼育に挑戦してきた。

 この片方の海水魚の水槽においては一時期クマノミとナンヨウハギが同居していたのだが、ディズニーがこの組み合わせで世界的有名アニメ映画を発表すると知るのは、ここから10年以上も経った先である。

 そんなシェアハウスのように様々な住人ならぬ住魚が居た中、時たま変わり種の時期もあり、ミノカサゴやイソギンチャクやアサリもあったが、一番珍しかったのがカブトガニの飼育だったと思う。当時はエビでもカニもない変わった形の生き物ぐらいしか思ってなかったが、現在では天然記念物指定の保護動物として一般の飼育は禁止されている。

 それから間もなく家計の関係でメンテナンスが掛かる海水魚の水槽を処分し、もう一つの淡水魚の水槽だけが家に残ることになった。

 更に少し時が経って、小4の夏休みに近所のデパートで「ドジョウ早すくい大会」という催し物があった。手先の器用さに自信もあってか飛び入り参加で優勝した私は景品のドジョウ3匹を貰った。

「3匹だけじゃ寂しいから買い足してドジョウ鍋するか?」

 父の非常な提案を無視して、空いていた淡水魚の水槽にドジョウ3匹を飼い始めた。

 たしか名前は「リック」「クー」「カイン」、今でも大好きな「星のカービィ」から取った。

 彼らを飼い始めて1ヶ月ぐらい経った頃、父が彼らの水槽にお友達を入れた。

 ウナギだ。もう一度言うがウナギだ。

 近所の取り扱い豊富なペットショップに売っていたそうだ。

「普通なら食べるドジョウをあえて飼うならウナギ飼うのも面白いじゃん」

 そういう経緯で大変江戸前感が漂う川魚が集まった淡水魚の水槽。

 そして1週間後には踊るように1匹のドジョウが水中を舞っていた。下半身が食いちぎられた状態で。

 この突然の殺魚事件は推理しなくとも分かるとおり、犯人ならぬ犯魚は同居のウナギで、川の中らしく食ったのだ。

 ウナギって獰猛な肉食なんだよな。顔をよく見るとウツボに似ているんだよな。では数年前にもう一つの水槽で飼っていたウツボと何が違うんだ。もう食べれるウツボなんじゃないか?(※調べるとウツボを食べる地域もあるらしい)

 小学4年生にしてハートブレイクを経験した頃、父が彼らの水槽に新しいお友達を入れた。

 ウナギだ。もう一度言うがウナギだ。

 近所の取り扱い豊富なペットショップが再入荷したそうだ。

「2匹いたほうが更に面白くね?」

 そんな父の発言から1週間もしない内に水槽からドジョウ2匹が消えた。

 たぶんこのウナギたち、よそのより少し美味だと思う。

 そうでないとあいつらが無駄死ではないか。こいつらの命は誰かの命のそばに宿ってるんだ。何だかそれらしい定義で自分なりに気持ちを整理させた。

 それから1年が経ち、片方の1匹が水槽のフタの隙間から抜けて、床の隅に散らばっていたホコリにまみれて窒息死した。

 何ともあっけない終わり方だ。

 ウナギ、死んだから食うのか?

 そんなの、こいつはもう家畜じゃなくて、とっくに家族だよ。

 結局は食べることなく今まで飼ってきた魚と同じ、近所の公園の雑草地にて土葬をしました。

 それから更に2年が経ち、50cm以上までに成長した残りの1匹が老衰で死んだ。

「家族が死んだ」

 やはり食べるとか思いつかず、片方を埋めた場所にて土葬をした。

 それから追加されなかった水槽には、水を抜いて最終的には誰もいなくなった。

 この水槽だけでも今まで様々な魚が暮らしてきたが、ここに住む魚が観賞にしろ家畜にしろ最終的には家族として同じ命だと認識して、そして形は違えど弔う気持ちが生まれるのだ。

 黒板もなければ先生もいない自問自答だけの世界。

 今考えると深めの命の授業だった。

 この水槽にはウナギの後も現在に至るまで、形も種類も違う生き物たちが暮らしてきた。

 どんな生き物にしろ、この水槽に入れば、みんな「家族」になる。

 次は何の生き物を入れるのだろう。

 次の家族が待ち遠しい。

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【あとがき】

アサリ……幼稚園の時に潮干狩りで採ったアサリに情が移ってしまい、親に駄々をこねて飼いました。三日後に腐敗して痛まれない気持ちになりました。

ウツボ……大変ゴツいのに小さい私が付けた名前は「ポチ」でした。犬じゃないのにね。ちなみにウツボはウナギ目ウツボ科ウツボ属らしく、ウナギの方が原種だったと今回の執筆で知りました。衝撃!

ミノカサゴ……見た目は綺麗ですが大変強い毒を持っているので、今思うととんでもない物を飼っていたと思います。一時期、父の提案でヒョウモンダコ飼おうかという話がありました。結局飼わなかったのですが、ミノカサゴどころじゃない毒を持っているので今は良かったと思います。

ドジョウ……名前がカービィの仲間だったので分かる通り「星のカービィ」大好きでした。当時の夢がプププランドに移住して永住権取得する事だったぐらい崇拝してました。それと同じくらいキノコランドにも住みたかったです。ディズニーランドよりゴエモンのゆき姫編に登場する遊園地に行きたくて泣きました。この頃からゲーム脳です。

 父の趣味だった廊下の水槽と同時進行でやっていた母の趣味であるベランダの園芸は今でも続いています。

 藤が咲きました。5年物です。

 桜が咲きました。11年物です。

 小さいバラが咲きました。14年物です。

 赤いアマリリスが咲きました。28年物です。

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