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 吾輩は根暗である。職歴はまだ無い。端の多い生涯を送って来ました。――みんなが当たり前に持っている見えないモノが生まれつき持っていない「私」。たった一つだけ足りない、それだけで日常は異常を孕み始める。常識というような空漠たる概念を、どう学べばいいか知らないし分からない。けれど常識はそれを決して許さない。これはつまらない絶望と希望で構成された日々の中で「私」を考え、そして失敗するまでの軌跡譚……という執拗な説明文から筆者(LD:学習障害)の悪癖が分かる共感度0%な長文ブログです。

2019年01月

 土曜の4分の3を過ぎた私たち家族のいるリビングでは、誰かが点けっぱなしにしたテレビが通販番組を流していた。  

 そのとき紹介していた商品は『喪装用珠アコヤ黒真珠ネックレス&黒真珠イヤリング』。ターゲットは年配女性というところだ。  

 通販番組の構成は非常に単純で、饒舌な販売員とその商品が必要な事情を抱えたタレントたちが、デビューしたばかりのお笑い芸人が8日目に書いたコントのような物分かりと都合の良い展開のなか、販売員がその商品のポイントをワンツースリーステップで解説し、タレントたちもそのポイントをハイスピードリスニングしてメリットオンリーレスポンスのハイテンショントーキングをして、そこから販売員とタレントたちのモノトーンスピーキングによるリバースオークションを始めて、表に見せない死闘の心理戦を終えた番組のオチで“買うのはタレントたちでなく実は視聴者だった…!!”という浴槽にカビが生えた程度の叙述トリック型プロットを、テレビ初放送から50年近く繰り返している。  

 今見ている通販番組もそのプロットに則って、年配女性のタレント2人が真珠のない喪服姿で出演していた。  

 きっと2人の設定はこうだろう。  

《ここ数年ほど訃報がなかったおかげでダラケていたが、昨夜未明、共通の知人が亡くなったとの知らせが偶然2人とも連絡ミスで伝わってなかったことを知り、しかも葬儀は翌日昼前だと知った。あまりにショッキングな事態に家をひっくり返して喪服は何とかつけたものの偶然2人とも真珠のネックレスが見つからず、とうとう今朝を迎えてしまった。大変重たい気持ちを抱えながら待ち合わせした2人が葬儀会場に向かう道の途中、『喪装用珠アコヤ黒真珠ネックレス&黒真珠イヤリング』を売る笑顔の販売員に遭遇した》

 真珠のない年配女性タレント2人にとって『喪装用珠アコヤ黒真珠ネックレス&黒真珠イヤリング』は大変魅力的に映るだろう。何だって過去に私が持っていた物より大粒、しかも貴重な黒真珠だと言うから少々ボッタクられても財布のジッパーが緩んでしまう

 些細な想像はその通りだった。  


「すごく粒が大きいですねぇー!!!」

「あの貴重な黒真珠がこれほど揃えるなんて不可能ですっ!!!」  

「ねえ、素晴らしいでしょう。ぜひ付けてみてください」  


 この販売員は正気か。渇望する者にとって接触はあまりに甘すぎる汁だぞ。急性中毒で倒れかねん。


「ちょっ見て!!! 首もと、が、ほらっ、エレガンスになったわよ!!!」  


 その手には喪装用の黒カバンを持っていた。カバンがあるなら予め持っている真珠をカバンの中に用意しておけば、こういう事態にならなかったのでは。


「ひぃやぁぁぁ!!! あたすぃスゴく欲しいわぁぁぁ!!!」  


 まるで目の前の彼女が黒真珠を付けた途端、モデルで女優の77OになったかのようなHOLLYWOODTHE腰SHOW級のリアクションである。  

 魅惑の黒真珠の前でスタジオのボルテージはブーストボンバーヒートアップしてきた。


「でもでもでもねねね!!! どうせお高いんでしょ??(どうせ買せうど)」

「そ(そ)う(う)よ(よ)。こんな素晴らしい物ガガガ安いわけがないわ(どけう買うけど)」

いえ、ご安心ください」  


 来るぞ。来るぞ。  


「セットで通常99,800円のところを……」 


 なぜか販売員ではなく、一旦1カメ・2カメに分かれてタレント2人の顔面アップ画になってからの再びカメラ目線の販売員の顔面アップになって、決め手の一言。  


「特別価格49,800円で提供させていただきます!」


  タレント2人が嬉しい悲鳴、それどころか原種の奇声になったのは言うまでもない


「買う買う買う買う買う!!!!!」」 


 そりゃそうだ。徒歩移動の貴重な時間を削ってまで付き合い、その日暮らしのように今日のひとときだけ求めた品物がギリ半額以下になったのなら、お財布のジッパーに解放命令を下すのも無理はない

  喪服のタレント2人もさぞ喜ぶであろう。しかし販売員は最後に衝撃の一言を残す


「お買い求めは以下の電話番号、もしくは当社のホームページにて」  


 まさかのここで現物を売らない。明らかに『黒真珠セット』領収書なしの即時キャッシュ払いで買う気満々のタレント2人が目の前にいての実売放棄宣告である。  

 これにはタレント2人も怒り心頭であろう。


「「それは大変!! はやく電話しなきゃ!!」」  


 格好からして、これから葬儀のはずなのに、まさかの実買放棄宣言してしまった


「にぇぇ見て。スマホでも簡単にネット注文出来るわ」


  スマホなんだから電話しろよ!!!

  さすがに片方もツッコむだろう。


「本トう! 取テも簡タん!」  


 片方もバカだった!!!

  何だよボケとボケのコントって!!!

  そんなコント、趣味の悪い無法地帯じゃないか。ツッコミ役のゲストにえな○かずき投入してもらうぞ。さあ、え○り君、この状況どう思います? 


「こんとんじょのいこ」 


 おおっ!

“混沌”な“コント”に相手の台詞に挑発を込めた二重の“簡単”、たった“こんとん”の4文字に四重の意味をかぶせつつ一言でまとめる巧みのツッコミを今いただきました!!

 ありがとう○なり君!!!  

 ショッキングだ…こんなのありえない…テレビのタレントよりも妄想の自分が一番スベっているじゃないか。  

 どこで、なにを、どのように間違えてしまったんだ…? 


「くれぐれもおかけ間違いのないようご注意ください」


 え……?

 その声を辿ってテレビを見たら、笑顔の販売員がカメラ目線で私の水晶体へ伝えてきた。  


「いつでもあなたのとなりに。『スマイル☆テレショップ』」


 あああああああああ!!!!!!!!!  

 そうだ。そうなんだ。全ては最初から仕組まれていたんだ。このカビの生えたプロットは私のような通販番組を見下す視聴者を誘うための罠だったのか。バカなタレントをツッコませる行為こそ販売員が仕掛けた高見を渇望する者への甘すぎる汁だったのだ。

 まんまとハメられたよ。おかげさまで今では通販番組の中毒者だ。通販を、私にもっと通販番組を見せてくれ…!! 

 蟻を潰すようにリモコンのチャンネルをザッピングしていったら、たどり着いてしまった。


 『テレビショッピング24Hチャンネル


「ああ……ユートピァァァァァ!!!!!」


 こうなったら慢性中毒起こしちゃるるるるる。

 そのとき父がチャンネルを変えた。


「あぶねぇあぶねぇ、森田がブラブラ散歩する番組が始まっちゃう」  


 はっ。

 別界が千切れた。

 あぶねぇあぶねぇ、妄想共依存によるセルフマインドコントロールで識別機能を著しく低下させてしまった。あのまま見ていたら人間として後戻りができなくなってしまう。危うく生存権が蝕まれるところだった。

 気分覚ましにスマホでも見ることにした

 画面の下腹部にあるク⬛ームアプリをタップしたら、前回アクセスしたままだった電子通販界の熱帯雨林『雨存』のページが再び表示された。


「あああ遊ピ尖ダ貍ォ逕サ縺句ー剰ェャ縺ゥ縺。繧峨′螂ス縺阪°閨槭°繧後!!!!!!!!」







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あこ個だ今休そも明イあたネ安大
とん人か日載うし日レりだタ心丈
縦な的らものでかもギま書はし夫
書筆に目更回すし頑ュせくあてで
き者今標新と て張ラん時りくす
はで日のでい  り|で間まだ
思ごも毎きう  まにしがすさ
いめセ日ま形  す弱た  い
つん|更しで   い
きなフ新た    結
でさで      果
すいす      で
         す

■□■□■□■□■□■

全言ま ︻
力った あ
でた明 と
取昨日 が
り日| き
消の! ︼
し発と
た言



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 昨日に続き、グルメ番組ネタである。
 
 深夜に惰性で見ていたバラエティ番組で、芸能タレントが事前に考えたお手軽レシピ料理を街頭インタビューの人たちに食べてもらい、何番の料理が一番美味しかったのか競う企画をやっていた。
 
 まずは各々のタレントが自慢の料理をスタジオで紹介して、そして画面は街頭の検証VTRに変わった。
 
 インタビューで主婦やサラリーマンや学生など様々な人たちが料理を食べて様々な感想を述べる中、小学1年ぐらいの女の子の感想が気になった。
 
 食レポが異常に上手すぎる。
 
 食べる前の第一印象そして期待感、口に入れたときの味の描写、しまいには視聴者に伝わりやすいよう比喩表現まで出してきた。一通り食べ終えて、この料理が良かった部分と悪かった部分を簡潔に上げて、これまでの点を踏まえた対策法をサラサラ説明した。
 
 まるで重鎮の料理研究家が書いた台本をプロ声優が口の動きに合わせてアテレコでもしたような完成度だった…。
 
 食レポの達人:井之頭五郎(『孤独のグルメ』)でもここまで技巧を凝らした感想を出してこない。
 
 この子は何者なのか…。
 
 美食家なのか子役なのか。
 
 普通に考えたら子役の可能性が高い。通称サクラの仕込み役である。絶対台本があったんだろう。あらかじめ用意されていたんだろう。そうでないと納得ができない。それとも今時の小学1年生はこういうものなのか…(たぶん違う)。
 
 当時の自分なんてトンカツは脂部分しか食べないほど歪んでいた。いい年した今でも感想述べろと言われたらまともに言えない…。
 
 たぶん私は加齢以外であの子に勝つことは難しい。
 
 そんな子でも(美食家だった場合)将来は普通の人として暮らすのだろうか。
 
 ぜひ2代目の岸朝子先生になってほしい。
 
 そういえば誰の料理が勝ったのだ?
 
 色々と考えている間に番組が終わってしまっていた。

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池波正太郎
新潮社
1981-10-27

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【あとがき】
 
 料理でも何でも批評される際、評論家より専門家の方が説得力あると感じてしまいます。
 
 ここでいう評論家と専門家とは、
 
◆評論家……その現場を査定する人
◆専門家……その現場で活躍する人
 
 たとえば料理の場合、評論家とはライター・専門家とはシェフみたいな分け方です。
 
 理工学の場合なら、評論家とは理論値の理学系・専門家とは実測値の工学系が近い表現かもしれません。
 
 同じ批評を貰うなら、現場肌の同業者に貰った方が現場を知らない理想論がなくて納得しやすい気がします。
 
 自分があまり映画や書籍などのレビューを書かないのには、そういう理由が少しあります。
 
 何を書いても現場を知らない理想論のトンチンカン発言ばかり目立ってしまって、そのレビューには信用性が一切ないと筆者自身が思ってしまいます。
 
◆結局何が言いたいんだ
◆制作者の意図はそこではない
◆その推測はミスリード招くからやめろ
 
 レビューなんて十人十色で、正解のない世界のはずなんですが、ちょっとでも自分と意見が違うと弾圧なクレームがきてしまいます。
 
 クレームは来なくても、SNSで何年も掛けて映画3000本以上レビュー書いてきてもフォロワー・アクセス数・コメント・いいねが0本だったら、わざわざ費用・時間・精神を削ってまで批評してきた自分の活動に何の意味があったのか分からなくなります。それだったら何も書かない方が精神面がエコロジーになって健康的です。
 
 嘘です。逃げました。何も行動しなかった者は完全なる敗者です。私の敵は私です、中島みゆきがそう歌ってました。アクション起こさなかった者に食わす飯は無ぇ!!
 
 でも本当に批評の書き方が分かりません。読書感想文すらあまり書いてこなかったし、数少なく書いた感想文は何の評価も返ってこずに学校を卒業しました。あれが正しかったのか間違っていたのか何を書いたのか情報皆無です。
 
 ただ提出すれば良かったのなら「○○よみました。おもしろかったです」と書いた方が断然エコロジーです。紙が少なく簡潔な上にひらがなにすることで漢字より原稿1枚に対する使用量が増えて有効的です。なんて環境に優しいのでしょう。
 
 はい。3割ヤケ4割イヤミで書いてます。
 
 ダメならどこがダメなのか正当な評価をください。黙ってる方も闘わなかった者の仲間です。そういうことで最後は私の敵は私と歌った中島みゆきのヒットナンバーで今回の記事を締めようと思います。また明日お会いしましょー!
 
“ファイト! 闘う君の唄を 闘わない奴等が笑うだろう”――『ファイト!』中島みゆき

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